仕立て工程
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① 設計図製作
・裂の取り合わせ表装は、使用する裂の種類・色合いで随分と印象が変わります。書画の内容や様式、掛け軸が掛けられる場所等考えながら、相応しい寸法・裂の色や柄を合わせる大切な作業の一つです。
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② 肌裏打ち
薄美濃紙を使用。もっとも基礎となる大切な作業です。
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③ 増し裏打ち
美栖紙を使用。二回目の裏打ち。補強はもとより掛物を滑らかに巻き上げることのできるよう、本紙と裂地との全体のバランスをとる目的があります。
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④ 切りつぎ(つけ廻し)
1~2週間たっぷり乾燥させた後、パーツを指定の寸法に裁ちつなぎ合わせる作業です。完成形に近い姿になる為、表具は本紙に相応しい着物を着せることだという事が実感される工程です。
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⑤ 総裏打ち
宇陀紙を使用。表具本体に手を加える最後の作業。最終の裏打ちです。
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⑥ 水張り・返し張り
自然乾燥させることはもとより、軸にしなやかさ・より平滑さを増すための作業。仮張りに張り込み、3か月~自然乾燥させます。
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⑦ 仕立て
半月・軸棒・風帯・かん・紐をとりつけ、仕立て完成です。
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⑧ 表装完成
- 納期は、約3か月~頂いております。
このような作業工程の中、時間をかけ自然乾燥での加湿・乾燥を繰り返します。
確かな知識と技術で、一つ一つ丁寧に御仕立て致しております。