修復案内

表具・表装の修復について

当店では、古くなり傷んだり、汚れてしまった、
掛け軸・屏風・襖絵・額装・衝立・巻物(巻子)等の表具・表装の修理・修復を専門的に行っております。

汚れ・破れ・折れ・虫食い穴・シミ(煤汚れ・雨染み)・カビ等…

長年の経験と技術を用い、使用されている材料(紙・絹)・それぞれの傷み具合・汚れ
の種類に合わせ、最も適する修復方法をご提案させていただいております。

修復工程

  • ① 裏打ち紙除去

    本紙に裏打ちされている紙を、可能な限り少くない水分で丁寧に剥がしていき、本紙だけの状態にします。

  • ② 本紙の洗い

    本紙に付着しているゴミや埃・アクを、蒸留水をかけながら丁寧に洗い落としていきます。

  • ③ 薬品での洗い

    シミ・カビ・頑固な汚れ等を、専用の薬品を使い分けながら丁寧に取り除いていきます。 できる限り本紙の負担を減らす為、最小限の時間でおこないます。

  • ④ 肌裏打ち

    薄美濃紙を使用。本紙の裏に、薄糊で薄美濃紙を張りつけます。

  • ⑤ 折れ伏せ

    本紙にある、割れ目や折れクセ等、弱っている部分に細く切った和紙を張り付け補強していきます。

  • ⑥ 補彩 *

    絵具の剥離・虫食い等で無くなってしまった部分を、専門の絵師が彩色します。

    • お客様のご希望の場合のみ行います。
  • ⑦ 仕立て直し工程

  • ⑧ 表装完成

  • ③=シミ等の洗浄は、本紙への負担を考え通常、蒸留水での水洗いのみで行っておりますが、あまりにも酷いシミ・カビ等の洗浄には薬品を使用しての洗浄をおこないます。 薬品の使用は、どうしても本紙へ負担がかかります。そのため薬品使用時、本紙への負担を最小限に抑え、薬品洗浄後は、しっかりと薬品を中和処理し、蒸留水にて丁寧に水洗いをおこないます。本紙から使用した薬品を完全に除去し、本紙が弱アルカリ性になるよう処理しております。
  • ⑥=お客様のご希望の場合のみ行います。

ひどい汚れや・破れ・破損状態を目にすると、
もう無理かな・・・と処分をお考えになる方が多くおられます。

しかし! 豊富な知識と確かな技術を持った修復師の手にかかれば、
ほとんどの物が修理・修復可能になるのです!

素材・状態等によっては難しい物もありますが、ぜひ一度、当店へご相談下さい!!